「すべての経済はバブルに通じる」小幡積著
去年から今年にかかて、バブルやサブプライムローンに関する数冊の書籍を読んだ。
まだ買ったけど、読んでないのもある。
中にはあまりに詳しすぎてとっつきにくい本もあったけど、一番最近の読んだこの本が一番わかりやすくかった。
バブルの本質は何で、バブルがあるからこそみんなが儲かり、バブルがだからこそ投資のプロは投資をし、今回の金融危機に至る原因はある意味必然的であることをきちんと説明している。まぁ、私は素人なのでそれが正しいか否かは判断つきかねるが。でも説得力はかなりあると思う。
上海発世界同時株安から、サブプライムローン問題が大きくなり、BNPパリバのファンド解散で火がつき、リーマンショックから世界同時不況への流れが上手く書かれている。
こういった経済本は、あまり引き込まれるような感覚で読むことは少ないのだけど、これは読んでいて面白かった。その時々の投資家やファンドのセンチメンタルな部分が的確に表現されていて面白かった。
この著者は、説明のし方が抜群に上手いです。
世界のメジャープレーヤーであるプロの投資家の投資行動や心理を上手く書かれているので、この金融危機に至るまでの経緯を理解したい人にはオススメではないでしょか。教科書的に書かれているのでなく、ストーリーを的確に使って表現されているので、なかなか面白いです。
結局、市場はファンダメンタルズで動くのではなく、投資家の思い込みで動くのだと。
次は誰がどんなバブルを演出するのでしょうか。
そして今夜、新大統領オバマ氏はどんな演説をするのでしょうか。